山口県立美術館 YAMAGUCHI PREFECTURE ART MUSEUM

しんのう 神農

香月 泰男 かづき やすお

1964(昭和39年)

油彩/カンヴァス

〈画家のことば〉
決定的に不足したビタミンを補うため、野外作業のひまをぬすんでは、雑草を探してまわった。毒草の見わけもつくようになった。ニラ、ヨモギ、ユリ、アザミ、ナズナ、松の新芽まで、時には土のついたままむさぼり喰った。それをススキとヨモギをかじる神農の姿に托してみた。漢方医の守護神である神農が、太古に百草を味わって、薬草を区別した故事になぞらえてはみたものの、その実、恥も外聞もない餓鬼の姿でしかなかった。
『シベリヤ画集』(新潮社、1971年)

香月泰男【かづき やすお】
生没年 1911~1974(明治44年~昭和49年)
山口県大津郡三隅村(現・長門市三隅)に生まれた香月泰男は、東京美術学校で油彩画を学び、美術教員の傍ら国画会を中心に作品を発表しました。1967年、太平洋戦争への従軍と戦後のシベリア抑留の経験を描いた「シベリア・シリーズ」により、第一回日本芸術大賞を受賞。その作品は今日も多くの人々を惹きつけています。

寸法 91.2×60.4cm
形状 額装